2年前に1人目のお子さんを妊娠出産。その時も3回着床せず、着床しても2回初期流産となっていました。
病院の検査では子宮の血流の悪さを指摘されており、移植前に準備したいとのことで移植の10ヶ月前にご来院されました。
【初診時】
- 太ももやお尻、下腹部がとても硬く、冷たさが目立っていました。
- 下腹部の月経痛が強く、薬の内服が欠かせない状況。生理前はとてもイライラするとのことでした。
- 全身乾燥肌でサメ肌、所々赤身のある状態。
- 産休から復帰し、覚えることが多く負担が大きく、緊張する日々を送っていらっしゃいました。
【施術内容】
- 移植までの10ヶ月、2週間に一度の頻度で鍼灸を受けてもらいました。
- 下半身の瘀血に対し、鍼灸で血流を促し、マグネシウム風呂、下半身のストレッチも自宅で行っていただきました。
- 瘀血の原因になっている血虚に対し、鍼灸で補血を図るとともに、食事改善、1歳半の上の子の授乳を卒業していただきました。
- 気の巡りを良くする鍼灸を行うとともに、ストレッチポールを使用した胸のストレッチも行っていただきました。
- 途中、子宮内膜炎の検査で軽度の炎症があったため、抗生剤を内服。その後ラクトフェリン内服を継続。
【結果】
- 施術から2か月目~生理痛が軽減され、薬の内服がなしでも過ごせるようになりました。
- 徐々にお尻や太ももが柔らかくなり、冷えがほぼなくなると同時に、下腹部の筋張った感じもほぼ消失しました。
- 当院へご来院されてから初めての移植で妊娠陽性!
- 前回2回初期流産したこともあり、着床後も鍼灸で安胎鍼を継続し、現在9週で経過は順調。つわりでフォロー中。
【考察】
2人目不妊の方に多いのが「血虚」体質。
女性は赤ちゃんを身ごもった時から、全力で赤ちゃんに気血を注ぎます。それまでは自分の体優先に栄養を配っていたのに、急に赤ちゃん優先になるので、お母さんの身体の栄養は後回しに・・
10ヶ月全力で成長させた赤ちゃんを出産した後は、寝る暇も惜しんで赤ちゃんのお世話する生活となります。この時期にお母さんの血を消耗させる原因として「睡眠不足」と「授乳」が挙げられます。
まず、睡眠は「血」を補う重要な習慣ですが、オムツ換えや授乳で慢性的にしっかりと睡眠がとれないことで、体の「血」が徐々に不足していきます。
また、母乳の原材料は「血」のため、授乳を続けていくとさらに血が不足していきます。
出産で搾られた身体で、このような過酷な生活を続けるのですから身体の回復が間に合わず、さらに体は搾り取られて血不足に(´;ω;`)
このように身体はかなり消耗し、妊娠出産前とはかなり変化しているので、「1人目を妊娠できたから、2人目も大丈夫。」と油断してはいけないのです。2人目の妊娠を希望しているなら、早めに準備していくことが必要となります。
効率よく体を回復させるには、自分に合った鍼灸、生活習慣改善がカギ!
2人目不妊でお困りの方のご相談をお待ちしています(^^)